都市基盤整備事業推進大会

平成21年度 都市基盤整備事業推進大会

大会決議

東京都国分寺市長 星野 信夫

ご紹介いただきました東京都国分寺市長の星野でございます。
国分寺市は、東京都のほぼ中央部に位置し、市域は東西約5.7キロ、南北約3.9キロで、面積が11.48平方キロメートル、人口は約12万人で、新宿から約20キロ、JR中央線特別快速で約20分の距離にあります。

本市の名前の由来でもある武蔵国分寺は、今から約1270年前、奈良天平の時代に、全国68カ国に建立をされました国分寺の中でも最大級の規模を誇った雄大なものと言われております。
また、市内を斜めに横断する国分寺崖線と言われる河岸段丘がございますが、本市から世田谷区大田区の方まで伸びておりまして、その斜面地には多くの緑が残っていると同時に崖下各所で湧水が湧出し、その一つである「お鷹の道・真姿の池湧水群」は、昭和60年に旧環境庁より名水100選に選定され、武蔵国分寺の史跡とあわせ、全国多くの人々に国分寺の名が知られる観光名所となっています。

このように古い歴史と豊な自然に恵まれる一方で、本市は、3駅、4線の鉄道を擁しており、中でもJRと西武鉄道の3線が集中する国分寺駅は、多くの人が行き交う鉄道交通の要衝となっています。
しかし、急速に都市化が進んだために東京都に属するとはいえ、基盤整備が十分なものとは言えません。
本市における都市基盤整備としましては、何といっても、その国分寺駅北口再開発でございまして、北口周辺2.1ヘクタールにおける第一種市街地再開発事業が核であります。これは計画以来40年を超える国分寺市民の悲願でもあります。

今年5月に漸くにして事業計画決定し、市の直接施行として、現在権利変換に向けて、鋭意、諸作業、調整を進めているところでございます。

8月の衆議院選挙におきまして、民主党の新政権が誕生し、マニフェストに基づいた各政策が実行に移されています。
マニフェストには、「ひもつき補助金」の廃止、「一括交付金」化等、が掲げられているところであり、早晩、この件についても具体化されていくことと思われます。
ただ、真に必要な都市基盤整備を進めている、 あるいは進めようとしている施行者にありましては、この動向は事業を左右する大変重要なテーマであり、どのように具現化されていくにせよ、事業を確実に進めるための仕組みが必須であります。
やらなければならない、やり遂げなければならない事業を抱えている現場は全国各地に確実に存在するところであります。
そこには地域の発展を願う人々の熱い思いが込められております。
新政権におかれましてはどうか、こうした状況を、今後の検討あるいはマニフェストの具現化の過程において汲みとりをいただきたい。
そうした思いを込めまして、僭越ではありますが、皆様を代表しまして、私の方から決議文を読み上げさせていただきます。

都市基盤施設の整備促進に関する決議

街路をはじめとする都市基盤施設は、都市における円滑な交通を確保し、豊かで良好な市街地の形成を図るとともに、安全で快適な都市生活と機能的な都市活動を支える、最も重要な基盤である。

経済が低迷し、また少子高齢化が進むなか、活力ある経済・社会の構築と安全で安心な都市づくりを推進し、地球規模での環境問題に対処するとともに、美しく潤いのある都市環境を創出するためには、街路、区画整理及び再開発等の都市基盤の整備をより一層推進することが重要である。

このような社会情勢の中、政府においては平成二十二年度概算要求において、公共事業費の削減、見直しが行われているが、全国には地域から整備を求められている都市基盤施設が数多く残されている。

今後の都市基盤整備にあたっては、街路事業をはじめとする必要な道路整備の推進が強力に図られるよう、次の事項について特段の配慮を強く要望する。

一、 地域活力基盤創造交付金については、地域に必要な都市基盤整備が安定的に実施されるよう、必要な額を確保すること。

一、 現在建設中の道路は、建設を中止することなく、計画通りに整備することができるよう予算の確保に努めること。

一、 災害に強いまちづくりや良好な居住環境を実現するため、高い整備効果が期待される街路事業、土地区画整理事業及び市街地再開発事業をより一層促進すること。

一、 都市における喫緊の課題である交通渋滞解消を推進し、日本経済の高コスト構造の是正や環境改善を図るため、環状道路など幹線道路ネットワークの整備や連続立体交差事業を積極的に推進すること。

一、 地域において必要なこれらの都市基盤整備は、計画的かつ着実に推進できるよう必要な予算を確保すること。

右、決議する。

平成二十一年十一月二十日  都市基盤整備事業推進大会

星野信夫 国分寺市長による大会決議文の朗読

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