都市基盤整備事業推進大会

平成22年度 都市基盤整備事業推進大会

大会決議

大阪府高石市 阪口伸六市長

皆様お疲れ様でございます。平成22年度の都市基盤整備事業推進大会が盛会のうちに終わることができるかと思っております。
色々とご尽力いただきました村山副知事さんはじめ東京都の建設局の皆さん、本当にご苦労様でございます。
早々にご挨拶をいただきましたが古賀衆議院、また小泉参議院の両国土交通委員長はじめ、都市基盤整備、市街地整備事業にご理解いただいております国会議員の先生方にも感謝申し上げたいと思います。
また本日は東京大学の坂村先生も素晴らしいご講演をいただきまして、非常に意義のあるお話であったと思っております。

いよいよ決議ということに相成ったわけでありますが、私、大阪府で街路促進協議会の会長をさせていただいております。高石市と申しまして、堺市という大きな政令市がありますが、その南隣りにございます。大阪湾に面しておりまして、ちょうど関西国際空港と大阪の中心部との間でございまして、本市は人口6万人、面積は11km2という非常にコンパクトな小さい町でございます。ただ、昭和40年代の高度成長期に堺泉北臨海コンビナートに石油化学産業が張り付いております。三井化学という大きな企業がうちの臨海部で大きな企業であります。そういった高度成長期に臨海コンビナートが建設され一気に人口急増でベットタウンとして都市化がされました。非常に密集した住宅地が形成されまして当時は開発指導要綱等、まだ整っておりませんでしたので、非常に道路も狭い、木造の非常に耐震、耐火構造に弱いといいますかそういった連担した住宅地が張り付いておりまして、ある意味では都市再生というのが大きな課題になっております。
現在、南海本線といいましてこれも関西国際空港と大阪市内を結ぶ私鉄でございますが和歌山まで走っております。この鉄道の連続立体交差事業それに合わせまして再開発であるとか或いは道路ネットワークづくりというものを頑張ってやっております。
最近、新聞報道に出ていたと思いますけれども、神戸の長田地区に鉄人28号の大きな像ができました。有名でございますけれども、大阪との県境まで延びる山手幹線という街路が完成したということを聞いております。ここには、国道43号線と国道2号線が併走しているわけですが、実は15年前の1月17日、みなさんもご承知のとおりあの阪神淡路大震災が起こりまして、あの43号線は高速道路が横倒しになり完全に遮断されました。
また湾岸線という高速道路ですけれども、橋げたがズレまして通行できないと。ご記憶が、近畿の方はご存知かもしれませんけれども国道2号線が唯一残っとったというところでございました。その国道2号線に全ての車が集中して、そしてなかなか救援物資が届かない。現地まで届かないで混乱したという状況がございました。
実は私自身もその当時ボランティアということで被災地に入って物資を配っていたわけでございますけれども、大阪は物流はしっかりと入っておったと、もちろん大阪も吹田とか豊中とか被災を受けたところもあったわけでございますけれども、しかし一旦神戸に入りますと全然、物資が足らない。耐えられない思いでございましたけれども、そういったことが思い出されます。

日本全国を見ますと新潟、岩手、福岡、まさに日本は地震列島でございます。私ども大阪南部でも東南海、南海地震は向こう30年のうちに70%の確立で発生するということでございまして道路は必要でございます。
平素は子供らの安全な通学路として、或いは高齢者のウォーキングコースとして健康づくりのために、いざ災害時には非難、救援の輸送路として必要だと、私どもは確信しております。そんな道路を作ろうということで各自治体頑張っていただいております。
一方、われわれ地方自治体の財政状況は相変わらず非常に厳しい状況が続いております。こんな時こそ真に必要な都市基盤整備を進めている、或いは進めていこうとしております私ども都道府県、市町村、施工者にとりましてこれまで以上に選択と集中を図りつつも都市基盤整備の事業を確実に進めるための補助金、交付金の確保というものは必要不可欠でございます。
どうかこうした状況を考えいただきまして、地方自治体に対しより優しい、より活用しやすい補助金、交付金の確立を願いまして決議文の朗読をさせていただきたいと思います。

どうかみなさん、声高らかに申し上げたいと思っております。もし、ご唱和いただけるようであれば一緒に1番以降ご唱和いただければと思いますが、ご黙読でも結構でございますので皆様方もご一緒にご唱和いただければと思います。

それでは決議文を朗読させていただきます。

都市基盤施設の整備促進に関する決議

都市基盤設備は、都市における円滑な交通を確保し、豊かで良好な市街地の形成を図るとともに、安全で快適な都市生活と機能的な都市活動を支える、最も重要な施設である。

経済の低迷が続き、少子高齢化が進むなか、活力ある社会の構築と安全で安心な都市づくりを推進し、日本の活路を開き将来の発展につながる都市環境を創出するため、街路、区画整理、再開発及び連続立体交差事業による都市基盤の整備をより一層推進することが重要である。

政府では、平成二十三年度の予算編成において、一括交付金化や特別枠を導入するとしているが、都市基盤整備に必要な予算の確保については、不透明な状況にある。

全国には整備が必要な都市基盤設備が未だ数多く残されており、国民からは整備に対する強い期待が寄せられている。

今後の都市基盤整備にあたっては、街路事業や市街地整備事業の推進がより一層強力に図られるよう、次の事項について特段の配慮を要求する。

一、 平成二十三年度予算については、地域に必要な都市基盤整備が安定的に実施されるよう必要な額を確保すること。

一、 都市における喫緊の課題である交通渋滞解消を推進し、日本経済の高コスト構造の是正や環境改善を図るため、幹線道路ネットワークの整備をはじめとする街路事業や連続立体交差事業を積極的に推進すること。

一、 災害に強いまちづくりや良好な居住環境を実現するため、高い整備効果が期待される土地区画整理事業及び市街地再開発事業をより一層促進すること。

一、 都市における喫緊の課題である交通渋滞解消を推進し、日本経済の高コスト構造の是正や環境改善を図るため、環状道路など幹線道路ネットワークの整備や連続立体交差事業を積極的に推進すること。

一、 地域において必要なこれらの都市基盤整備は、将来にわたり計画的かつ着実に推進できるよう必要な予算を確保すること。

右、決議する。

平成二十二年十一月一日  都市基盤整備事業推進大会

星野信夫 国分寺市長による大会決議文の朗読

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