都市基盤整備事業推進大会
令和4年度 都市基盤整備事業推進大会
意見発表者
全国土地区画整理事業促進協議会代表 岐阜県中津川市長 青山 節児
意見発表
都市再開発促進協議会代表
兵庫県芦屋市長 いとう まい
ただいま御紹介いただきました芦屋市長のいとうまいでございます。本日は、どうぞよろしく御願いします。
芦屋市は兵庫県の南東部に位置し、自然と調和した良好な住環境と、大阪まで電車で12分という交通利便性を併せ持つまちであり、関西のベッドタウンとして発展を遂げてまいりました。
景観行政には特に力を入れておりまして、全国1位の無電柱化率、日本一厳しいとも言われております屋外広告物条例など、全国で唯一の法律に基づく国際文化住宅都市として、独自のまちづくりを進めているところでございます。
本日は再開発代表ということで御紹介をいただきましたが、現在、芦屋市では、市の玄関口であるJR芦屋駅の南側におきまして再開発事業を実施しております。
本事業は、景観に配慮した地上11階建ての施設建築物とし、交通利便性を高める駅前広場整備や駐輪場の集約化等を行います。
駅南側の再開発により、さらに南に広がるおしゃれなカフェや歴史的な建物が集積し、桜並木などの景観と融合した芦屋らしいブランド力の高いエリアへの回遊性を高め、今よりさらに歩きたくなる、訪れたくなる、ワクワクするまちづくりを目指しています。
そうすることで事業の効果を、駅周辺や市内のみに留まらず、万博後の関西の賑わいづくりにも資するものとなるよう取り組んでいるところです。
本事業は、平成29年に都市計画決定、翌30年に事業計画決定を行いましたが、令和2年度から2年間は、コロナ禍での市財政の先行きの不透明感から、事業をこのまま進めるべきか、市議会の皆さまとの議論に時間を要しておりました。
一方、事業着手のアナウンスメント効果により周辺地価が右肩上がりとなり、事業への期待の高さが如実に地価に現れました。
今年度におきましては、市議会の皆さまからも事業のGOサインを頂けましたので、本年度末には第一種事業で言いますところの、「権利変換」に当たる「管理処分計画」を決定し、来年度には工事施行者である特定建築者を公募、令和6年度に着手、令和10年度の完成を目指しているところでございます。
この間、本市の事業に暗雲が立ち込めていた時期におきましても、国土交通省様や国会議員の皆様からの手厚い御支援により、本市の事業を軌道に乗せることができましたことを改めてこの場をお借りしまして、御礼申し上げます。
しかし、昨今は、原油高や急激な物価高騰により、施設建築工事費の見込額が著しく上昇する等、再開発事業の円滑な推進を脅かす新たな懸念も生じてきております。
同じような御不安の声を、事業実施中の他の自治体様からも聞いておりますので、施設建築工事に係る継続的・直接的なサポートが、市街地再開発事業において、特に今、強く望まれていることと存じます。
引き続き皆さまの御力添えをいただきながら、人と人とが繋がる笑顔あふれるまちを芦屋から全国に広げられるよう、JR芦屋駅南地区の再開発事業を着実に進めてまいります。
以上、私の発表とさせていただきます。どうもありがとうございました。
いとうまい 兵庫県芦屋市長による意見発表
全国街路事業促進協議会代表
北海道北広島市長 上野 正三
皆さんこんにちは。北海道の北広島市長、上野正三でございます。
今日は街路を代表いたしまして、都市のまちづくりを発表させていただきますので、よろしく御願い申し上げます。
北広島市は、明治17年、広島県人が一村創建を目指して開拓の鍬をおろし、今年は138年目になります。村から町、そして平成8年に市制を施行いたしまして、現在、5万7,483人の人口でありますけれども、少子高齢化、人口減少が続いているところであります。
まちは札幌市の南側に位置をしておりまして、JR千歳線札幌駅から北広島駅まで16分、新千歳空港から北広島まで20分、そして道央自動車道のインターが2箇所あり、国道、道道が通り、交通利便性の高いまちであります。
ボールパークの誘致の経緯でありますが、昭和45年に総合運動公園として都市計画決定をし、約50年間、塩漬けの運動公園予定地でありまして、整備に着手すべきと検討していたところ、国土交通省の官民連携の事業ということで補助をいただきまして、運動関係の事業者等に協議を行ったところであります。
その中で、日本ハムファイターズとの協議も行っておりまして、2軍の試合を行う野球場はどんな設備がいいか等協議を行ったところであります。
そして、平成28年の5月に日本ハムファイターズは、独自の球場をつくるという発表がなされ、当市においても市民の皆様をはじめ、道民の皆様に夢と希望を与えてくれるものであり、この持続可能な行財政運営まちづくりに大きく貢献する事業ということで、我々は究極の地方創生と位置づけて誘致をすることとしたところであります。
そして、平成30年の10月に決定をいただいたところでありまして、令和元年に上下水道、道路工事に着手をし、令和2年4月にスタジアムの建設が着工、来年の1月に竣工をする予定であり、スタジアムについては現在97%の進捗率であります。
これは航空写真ですが、中央緑色の部分は開拓林から残る山林で、現在の国有林として約280haが残っており、その右側にボールパーク予定地、そして、この中央に帯でつながっているグリーンがJR千歳線であります。
これがスタジアムで、切妻屋根で開閉式、天然芝で、収容人員は3万5千人を予定しているところであります。
この球場は、球場名が「ES CON FIELD HOKKAIDO」といい、全体32haは北海道ボールパークビレッジという名前になっております。
球場の中には約50店舗の飲食ができる施設、そして、レフトの上段のほうに天然温泉とサウナがついており、温泉に入りながら野球が見られるということであります。
そして、この周りにレジデンス、118戸のマンションが予定されています。また、農業学習施設やヴィラ、グランピング施設もあり、これらは来年3月までの完成の予定であり、特にレジデンスにつきましては、約3,500万から1億5,000万の価格でありましたけれども、即日完売をしたという状況であります。
これは周辺のアクセス道路でありますけれども、赤の点線については新設アクセス道路で、下の点線については約2.6㎞あり、これは北海道さんにおいて道道として整備をしていただいているところであります。中央の黒の部分につきましては、JR千歳線であります。
そしてこれに沿って、自転車歩行者専用道路が札幌までつながっているということであります。
また、この青の点線と下の赤い実線については現道が片側1車であり、これを全て4車線にするという事業です。
中央の赤い四角の中に、JRの新駅ということで、現在、JR北海道において設計を行っており、オープンして3年後に駅舎が完成する予定ということになっております。
また、災害に強いまちづくりを進めており、地域の防災拠点にもなっております。
スタジアムにつきましては、1万人の一時避難場所であり、非常用電源や大型受水槽が設置されています。
左上は北海道の防災備蓄庫であり、2020年に北海道・当市・民間事業者により大規模災害時に総合連携協力をするという締結を行っているところであります。
右上については、災害時にこのボールパークを使用する道路であり、無電柱化により災害に強い道路整備を進めていくこととしています。
ボールパーク構想につきましては、北海道の新たなシンボルになるということを考えており、ボールパーク建設に伴う価値と機会について、市のみならず、広域的な連携をして享受をしていただくということで、近隣16市町村・各種行政機関・民間事業者からなるボールパーク連携協議会において協議が行われ、ボールパークの推進と北海道の価値・魅力向上を目指すこととしているところでおります。
これはボールパークとは関係ないわけではありますけども、現在、民間企業により、JR西口周辺エリアの活性化事業ということで、ホテル、商業施設、複合交流拠点施設など、にぎわいと交流を生む施設として整備をしており、現在、交通広場ということで来年度のボールパークアクセスのシャトルバス乗り場として整備をしているところであります。
開幕戦オープンは来年の3月30日であります。プロ野球は3月31日開幕でありますけれども、この日ハムだけ前日オープンとなっております。是非足を運んでいただきたいと思っております。
この構想の実現に向けては、国、北海道関係機関等に大変な御支援、御協力をいただいているところであり、心より感謝を申し上げますともに、今後ともよろしく御願いしたいと思っております。
北海道にお越しの際にはぜひお立ち寄りいただきたいと思っております。
御清聴ありがとうございます。
上野正三 北海道北広島市長による意見発表
全国土地区画整理事業推進協議会代表
岐阜県中津川市長 青山 節児
皆さんこんにちは。ただいま御紹介をいただきました、栗きんとん発祥の地、中津川市長の青山でございます。
本日は、令和4年度都市基盤整備事業推進大会が、このように盛大に開催される中、この機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げます。いただいた時間が決められておりますので、十分な説明にはならないとは思いますけども、本年、私どもは市制70周年を迎えた記念の年でもございます。中津川市の紹介と、そして、現在、進めております「リニア中央新幹線」を活かしたまちづくりについて説明をさせていただきます。
中津川市は恵那山トンネルを岐阜県側に出ますと、ちょうど中津川市でございます。
岐阜県の東南端に位置し、長野県木曽地域南部と隣接する県境にあります。
日本海と太平洋のほぼ中央に位置し、人口約7万6千人の地方都市でございます。
古くは中山道などの街道が通り、交通の要衝として、農林業や商業を中心に栄え、現在では、自動車関連等の製造業の産業も活発な森林文化を有する商工業都市でございます。
また、面積の約8割を森林が占める自然資源が大変豊かなまちでございます。
ご覧のように地域資源が豊富で、またその中には、伝統文化も脈々と受け継がれ、また、これを支える築120年を超える芝居小屋も現存しております。市内には中山道の三宿があり、現在でも街道文化が色濃く残っております。
続きまして、リニア中央新幹線計画について御説明させていただきます。
平成23年6月にJR東海は中間駅を中津川市に設置すると表明をしました。
リニアによって国内各地の移動時間が短くなり、三大都市圏の成長力が全国に波及することとなります。
これは私どもにとりましても、定住人口や交流人口の拡大に繋がる大きなチャンスとして期待をしているところでございます。
市内のリニア路線の延長は15.8km、約8割がトンネル区間でございます。
岐阜県駅、中部総合車両基地等が設置をされるところでございます。リニア駅は、現在のJR中央本線 美乃坂本という駅の北側、また、中心市街地からは西に約5km離れて設置をされます。西と言いますのは、名古屋に向かってということでございます。
市ではリニア時代を見据えたコンパクト・プラス・ネットワークの実現を目指し「拠点整備」と「アクセス道路整備」を位置付け、都市基盤整備に取り組んでいます。
拠点整備では、リニア駅周辺で土地区画整理事業に着手をしております。
リニア駅を中心として、アクセス道路等の整備を行うとともに、広域交通拠点としての都市機能誘導を図っていく計画でございます。
こちらは、リニア岐阜県駅周辺の土地区画整理事業の平面図でございます。
施行面積は約21.6ha、事業期間は平成29年度から令和10年度までとしており、総事業費は約85億円となっております。
国土交通省から重点配分として御支援をいただいております。感謝申し上げます。
中津川市は、地域の中央部を木曽川が流れております。木曽川沿いには、緩やかな丘陵部が広がっておりますが、その両側には山間部がそびえております。従いまして、V字型の地形で、区域内もかなりの高低差があります。
駅周辺整備にあたっては、リニアとの交差条件や自動車道との接続条件から、配置する道路が現地盤よりも高くなるため、周辺の土地利用を図るために土地用途毎に適正な配置を可能とする土地区画整理の手法を採用したところでございます。
令和3年12月に仮換地指定を行い、現在、工事に着手しております。
こちらは、これまで市で検討をしてまいりましたエリアデザイン案の中間とりまとめでございます。
「清流の国ぎふ」として「岐阜県らしさ」や「なかつがわらしさ」をしっかりと感じていただけるような空間づくりを検討しているところでございます。しかし今後、変更となる可能性があるということを申し添えさせていただきます。
最後になりますが、こちらは現在のリニア駅周辺の工事の様子でございます。
赤色がリニア駅、破線部分がトンネルになります。写真の右上、小高い山のところに組み立てもできる中部総合車両基地が設置されます。
人口減少、少子高齢化という地方都市が抱えます大変厳しい課題がある現状、リニアのアドバンテージを最大限に活かすために、都市基盤整備を着実に進めることで、教育、福祉、防災、産業振興など基本的施策につなげ、若者の地元定着を図り、持続的発展ができるまちづくりの実現を目指し進めてまいります。
是非一度、森林資源に恵まれ、皆さんの溜まったストレスマネジメントができるまち、中津川市に是非御越しいただければと思います。心より、歓迎申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
青山節児 岐阜県中津川市長による意見発表